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DESASTERKIDS JAPAN TOUR FINAL

海外のアーティストが日本の音楽シーンについて口にする時、または初めての来日でその光景を目にした時に約半数の確率で返ってくる言葉がある。

『日本人はおとなしいのかな?』

7月10日、秋葉原スタジオ音楽館。東名阪3公演を終えた初来日ツアーのファイナルの直前にVo.のAndiがボソリと私に話した言葉もそうだった。これで日本公演が最後なんだという気持ちと、あまり経験のないスタジオライブという形式を見てそう思ったのかもしれない、『日本人はシャイなんだ、誰か1人が動き出せばアホみたいに暴れ出すよ』私はこれまでのアーティストに何度も答えた言葉を彼にも伝えた。

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全日程を通して彼らに出会ってきたファンはわかると思うが、このDESASTERKIDSはメンバー全員が"とてつもなくイイ奴"である。来日前に目にしていた作品毎のプロモーションやMusic Video、攻撃性のあるリリック、そして煽り文句の《危険度MAX》という言葉。正直、どんな人達なんだろうかと不安でしかなかった。私自身、彼らに会った初日でその印象が180度ひっくり返されるとは夢にも思っていなかったのだから。

この日も、ライブ開始直前のサウンドチェックではメンバー全員が笑顔を絶やす事なく、ファンに向けてちょっとした遊び心のあるパフォーマンスも披露していた。

 

 

いよいよ準備が整い、スタジオ内の照明が暗くなる。サイレン音や囁くような女性の歌声、そして…0…030…030とエフェクトのかかった不安を煽るような音声が重なるように流れ始めた。メンバ―全員がお互いに"行くぞ"と言うかのように笑顔を交わした後、一斉に掛け声を上げながらフロアにいるファンを煽り出し、そのまま最新アルバムのタイトルトラックでもある"030(Breakdown City)"からライブがスタート。初っ端から畳み掛けるようにフロアを蹂躙する重低音とAndiの凶暴さ溢れる咆哮が耳の奥にまで突き刺さってきた。曲中、もっと前に来いとAndiがフロアを煽れば、その横ではGt./クリーンVo.のIainが向けられたカメラに向かって笑顔でピースサインをしている。ムードメーカーでもある彼は、今回のJAPAN TOUR全公演を通して日の丸の闘魂ハチマキをライブ中に身に着けてくれていた。

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そして冒頭に述べたAndiの杞憂を吹き飛ばすかのように、最初のサビ直後のブレイクダウンパートでは既に熱気で溢れかえったフロアにモッシュが巻き起こっていた。

ここでAndi『アリガトウトーキョー、ワタシタチガDESASTERKIDS。来てくれてありがとう、俺達を呼んでくれてありがとう』と綺麗な日本語を交えた言葉でフロアに語りかける。全員が踊り狂うところを見せてくれ!のMCからスタートしたのは"Deathgaze"、下手側の2人Gt.MaxxとBa.Jonasの息の合ったステップが目を惹きつける。『アリガトウ、皆一緒に歌ってくれ』そう言ってIainを指すAndi、次に演奏する彼らの名を一躍有名にした代表曲"I Do What I Do Because Fxxk You"のシンガロング部分をオーディエンスにレクチャーし曲がスタート。曲中、マイクジャックやモッシュが再び巻き起こる等会場内はさらにヒートアップ、最後のシンガロングで全員が両手を挙げゆっくりと左右に振る光景は圧巻の一言だった。そして演奏中、Dr.のTOMMYが終始笑顔でプレイする姿も印象的。

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そのまま間髪入れずに"#Famefamefame"と続く。曲中、ピックを落としそのまま指弾きにシフトチェンジしたJonasにMaxxがさらりと自身のピックを渡し笑顔を交わす姿に、このバンドの仲の良さを改めて感じた。 

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『そうだぜ、ココまで超絶長いフライトでやってきたんだ!』というIainの言葉に笑いが起きたMCを挟み、次の曲は"Break Down The Walls"。思えば初日の立川公演での初めてのサウンドチェックの際に、彼らが演奏したのがこの曲。エフェクターをガンガン踏みまくり音に色を着けたかと思えば細やかなタッピングや正確なリフを刻むMaxxと、ダイナミックかつガッチリとファンの心を掴む演奏が印象的なIainの2人のギタリストの奏でる音は、一見全くの正反対に見えてとてもバランスが良く、曲のバリエーションが拡がる事はもちろん全体のメリハリがついてよりしっくり聴こえる事にも驚いた。『サークルピット!サークルピットだ!』の煽りから始まったのは疾走感のある1曲"Lawless"、会場の熱気もさらに上がり、Andiはタンクトップを脱ぎ捨てる。

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曲終わりにAndiがフロアに向け左右に分かれるようジェスチャー、出だしはまるで彼らの好きなバンドの1つであるSlipKnoTを彷彿とさせるような激しく重いリフから始まる"Harlot Killer"がスタート。中盤のギターソロではIainがオーディエンスの中に乱入。ファンに寄りかかるようにギターを奏で、さらに会場を盛り上げた。

『また逢う日まで!何人もの人間がココで一緒に手を挙げ共有し合ったこの時を覚えていてくれ。必ず、また逢う日まで皆元気で!俺達全員、皆のことをリスペクトしているよ!』

ショーの終盤を思わせるIainのMCからスタートしたのは、このツアーの中でも多くのファンを虜にした1曲。

#sicksicksick

 個性の強い5人の中でも、やはりフロントマンのAndiの持つ求心力は飛び抜けている。彼の一挙一動、そしてその叫び全てに目を奪われてしまうようだった。

この日のショー、そして日本ツアーの最後を締めくくったのは"Find What You Love"。曲の終盤、名残惜しさが増すような美しいギターの旋律の中、『手を挙げてくれ』の合図と共に会場の全員が一体となって手を叩く。そのまま全ての力を叩き込むかのようなTommyのドラミングとAndiのシャウトで曲が終了。両手を掲げ何度も何度もアリガトウと言うメンバーに、会場から割れんばかりの拍手が送られる。多くの声援や笑い声とこの会場の中に溢れた笑顔が、彼らの初来日でこの国のファンに確かに刻み付けたモノを物語っていた。

 

 

 

 

DESASTERKIDS JAPAN TOUR FINAL

7月10日 秋葉原スタジオ音楽館

 

Set List 

・030(Breakdown City)

・Deathgaze

・I Do What I Do Because Fxxk You

・#Famefamefame

・Break Down The Walls

・Lawless

・Harlot Killer

・#sicksicksick

・Find What You Love

 

 

 

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DESASTERKIDS 4日間本当にありがとう。
素晴らしいバンドに出逢わせてくれたレーベルのGO WITH ME様、そして彼らを日本に呼びこの最高な機会を与えてくれたRNR TOURSの皆様、改めて本当にありがとうございました。

 

この日本からも、これからの彼らの事を応援し続けていきたいと思います。